​Q＆A

​商標登録について

Q1　どのような商標を登録できますか？

　例えば、以下に該当する商標は登録することができません。
・商品の品質を示すもの等、自他商品（役務）を識別するマークとして機能しないもの
・公共機関のマークと紛らわしい等、公益に反するもの
・他人の登録商標又は周知・著名商標等と紛らわしいもの

​

​

Q2　商標は登録しないと使うこともできないのでしょうか？

　使用することはできます。

　ただし、商標登録をしておらず、自身の使用している商標と同一又は類似のものを他人が登録した場合、その商標権者から商標権侵害で警告されたり損害賠償等を請求されたりするおそれがあります。

​

​

Q3 日本で商標登録をしていれば、海外でも保護されるのでしょうか？

　海外では保護されません。

　商標権は登録された国でのみ効力を発揮しますので（属地主義）、日本で登録された商標権は日本国内でのみ効力を発揮します。したがって、外国でも保護を求める場合は、その国で権利を取得する必要があります。

​

​

Q4　商標登録出願する際の注意事項は？

　商標権は、マークと、そのマークを使用する商品・サービス（役務）の組合せで一つの権利となっています。商標登録出願を行う際には、「商標登録を受けようとする商標」とともに、その商標を使用する「商品」又は「サービス」を「指定商品」「指定役務」として願書に記載することになり、この指定商品・指定役務によって、権利の範囲が決まります。このため、実際に商標を付して使用する商品・役務をどのように記載するかは重要です。
　指定商品・指定役務を記載する際には、「区分」もあわせて指定します。商品・役務を一定の基準によってカテゴリー分けしたもので、第1類～第45類まであります。
　出願する際には、指定商品・指定役務は、実際に使用している商品・役務を漏れなく記載することは当然として、将来的に事業が拡大する可能性がある場合等を考慮し、必要に応じて関連商品・役務等も記載するべきと考えます。

​

​

Q5　事前調査をすれば必ず登録できますか？

　事前調査の結果は、その正確上、100％完全なものとはなり得ません。

　例えば、特許庁に新たに出願された商標は、特許情報プラットフォームに検索対象として加えられるまでに、通常出願日から1～2か月程度の期間を要します。この期間はブラックボックスとなり事前調査には検索対象となり得ません。

​

​

Q6　文字商標を漢字と平仮名でそれぞれ使いたいのですが、どのように出願したらよいでしょうか？

　漢字の場合、称呼が一致していても意味が全く異なる言葉が多数あります。従って、漢字とひらがな、カタカナ、ローマ字が全て同一とは言えないことから、漢字と平仮名を含むその他の表記を使用されるのであれば、別々に出願されるのが良いです。
　しかし、コストを抑える観点から、漢字と平仮名を二段併記した商標として出願することも実務上なされています。漢字から複数の称呼が生じると考えられる場合において二段併記する際は、併記する平仮名以外の称呼を生ずる場合について保護が得られなくなる場合があるため注意が必要です。ケースバイケースですので相談して下さい。

​

​

Q7　文字商標をカタカナとローマ字でそれぞれ使いたいのですが、どのように出願したらよいでしょうか？

　基本的に、普通にローマ字を発音して自然に発生する称呼であれば、いずれかひとつのみ出願すれば問題ありません。ただし、ローマ字が造語であり自然に発生する称呼とは異なる場合は、カタカナとローマ字の商標は社会通念上同一とみなされない場合があるため、両方とも登録することをお奨め致します。

​

​

Q8　文字商標をカタカナと平仮名でそれぞれ使いたいのですが、どのように出願したらよいでしょうか？

　カタカナと平仮名の場合も自然に発生する称呼は同一であることから、いずれかひとつのみ出願すれば問題ありません。

​

​

Q9　異なる色彩の商標についてそれぞれ出願する必要ありますか？

　原則、それぞれ出願する必要はないと考えます。

​

​

Q10　商品名ではなく、お店の名前についても商標登録できますか？
　商品名、お店の名前のいずれも商標登録が可能です。

​

​

Q11　文字と図形とを組み合わせたロゴ商標と、文字商標とはどちらで出願すれば良いでしょうか？
　実際に使用する形態で出願することをお奨め致します。不使用取消審判の観点から、実際に使用するのがロゴ商標のみであれば、原則ロゴ商標のみで出願すれば問題ないと考えます。
　ロゴ商標、文字商標をそれぞれ単独で使用する場面が多々あるのであれば、コストは2件分必要ですが、それぞれ別個に商標登録しても良いと考えます。別個に商標登録するとロゴと文字とを組み合わせて使用しなくてもよいので、使い勝手がよくなります。また、ロゴと文字とを組み合わせて使用する場合も、組み合わせ方は自由となります。

​

​

Q12　商標登録出願をしてから商標登録されるまでは、どのくらいかかりますか？
　出願から最初の審査結果の通知（登録査定または拒絶理由通知）まで約9ヶ月かかります（2022年4月現在）

​
​