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化学系明細書の実施例の記載で注意すること①

更新日:2022年2月2日

化学系分野の特許明細書と、機械や電子系分野の他の特許明細書との最も大きな違いの一つは、実施例の記載にあります。


化学系分野の発明は、実験により発明の効果を実証していなければ、特許査定を得ることが困難です。新規な物質の効果を推定することは困難です。また、理論から外れた意外な効果や顕著な効果が認められることによっても特許査定を得ることができる分野でもあります。


これに対して、機械や電子系分野の発明は、実験により効果を実証していなくても、構成によりある程度、理論的に推定することが可能です。このため、機械や電子系分野の発明は、実施例の記載がなくても特許として認められます。


すなわち、化学系分野の出願は、実施例の記載が非常に重要になってきます。


化学系分野の実施例の記載で注意すべきことは?


1.発明の目的に沿った実験データを記載する。

2.発明の優位性が訴求された記載様式とする。

3.第三者が再試験可能な記載様式とする。


次回以降で上記の注意すべきことについて記載したいと思います。












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